地域ポイント加盟店での活用事例


今回は地域ポイントの導入により加盟店にもたらした効果について官民協働の地域ポイント制度を実施している兵庫県伊丹市の「いたみんポイント」の加盟店のひとつを事例としてご紹介いたします。※いたみんポイントについて詳しくはこちらをご覧ください

■cafe Mon様

駅前の商業施設に立地するカフェ。お食事も喫茶もメニュー豊富で主婦層を中心に多くの方に利用されています。華やかなラテアートも人気で、ラテアート体験は伊丹市のふるさと寄附の返礼品にも。


■ 顧客満足度の向上に寄与

CafeMon様は店内禁煙化を導入するにあたってお客様離れによる売上の低下を懸念していました。将来的な店舗環境の改善を考え店内禁煙化を実施することを決定しましたが、喫煙目的での来店客が一定層いることも確かであり、売上の維持のためには何か代わりになる顧客満足度を上げるためのサービスを考える必要がありました。こうした課題を抱えていたとき、「いたみんポイント」が始まりましたポイントサービスは、来店客にポイントを還元することで顧客満足度を上げ、また、「ポイントが貯まる・使える」を理由にして店舗への来店動機を作ります。
CafeMon様の積極的なお客様への制度周知も相まって、市内の加盟店の中でも随一のポイントカード保有者の利用店舗となっています。さらに、「雨の日ポイント2倍」「嵐の日ポイント3倍」などポイントがさらにお得に貯まるサービスも実施し、顧客満足度向上に活かしています。
これらのいたみんポイントに関する様々な取り組みも功を奏し、店内禁煙化により一時的に減少してしまった売上も回復、当時以上の売上が得られているとのことです。

このグラフは、いたみんポイント導入初期からの月別のCafeMon様の数字推移です。少しずつお客様にカードを配布し、月間ユーザー数を増やすにつれてポイント発行高も伸びています。当初1000円程度だった付与金額単価も直近では2000円を超える数値まで増加し客単価が向上。ポイントが店舗の売上の増加に寄与できている結果となっています。

■ 自治体ポイント利用者の取込みに

いたみんポイントでは、市民が市営自転車駐車場の利用でポイントがもらえる仕組みとなっています。お買い物や通勤通学で駅まで自転車で訪れる市民が、自転車駐車場を利用し定期的にポイントを貯めています。
この自転車駐車場の利用に伴うポイントは、不法駐輪問題の解消と地域商業振興を目的に、伊丹市がポイントを発行しています。CafeMon様は駅近の商業施設内にあるカフェという立地で自転車駐車場の利用者層との受け皿となり、、自転車駐車場でポイントを貯める。→カフェ利用時にポイントで支払いする。という流れを作り上げることができました。
今では、発行ポイント数以上に、ポイントが支払いで利用されることもあり、自治体ポイントが来店の動機づけになっていると考えられます。

■ 市内全体でのキャンペーンの活用

地域全体で実施するキャンペーンも地域ポイントの特徴のひとつです。いたみんポイントでは、抽選で景品が当たる期間限定のキャンペーン等を実施し、市民がポイントカードを利用するメリットを定期的に提供しています。事務局も制度周知のため費用負担し、ユーザーへ還元されています。
CafeMon様は、これらのキャンペーンを効果的に活用し、「店舗自身の負担を抑えつつ、顧客満足度の向上」につなげることを積極的に行うことで、キャンペーンをきっかけにしたお客様の来店機会の増加が表れました。大規模なキャンペーンの際には、発行ポイント数・利用ポイント数ともに前月比50%ほどに上昇することもありました。


今回事例としてご紹介したCafeMon様は地域ポイントを活用し、自店の経営改善・売上アップにつなげています。地域ポイントは、自治体の政策推進・課題解決ツールとしてだけでなく、市内事業者が自店の販促として活用でき、地域の経済活性化につなげられます。